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パンフレット

監督:エンリケ・サンチェス=ランチ『ベルリン・フィルと子どもたち』
出演:フルトヴェングラー時代の演奏家とその関係者、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指揮)、ナチス宣伝大臣ゲッベルスほか、当時の記録映像収録
原題:The “Reichsorchester” The Berlin Philharmonic and the Third Reich
2008年/ドイツ/カラー、モノクロ/デジタル/97分 (C)EIKON Media 2007
提供・配給:セテラ・インターナショナル
協力:ドイツ文化センター

ベルリン・フィル創立125周年記念 帝国オーケストラ ディレクターズカット版
私たちはただ、《演奏》 を続けたかっただけなのです。「帝国オーケストラ ディレクターズカット版」新字幕、世界初上映 予告編を見る
STORY

初めてオーケストラの演奏家が語るナチスとの関係
創立125周年を迎えたベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の、その長い歴史の中の1933年から1945年までのヒトラー政権時代に注目したのが、「帝国オーケストラ」。指揮者フルトヴェングラーは戦後、ナチスのプロパガンダ(政治的宣伝)に協力したとして戦犯会議にかけられたという話はよく知られているが、本作ではオーケストラを構成していた個々の演奏家にスポットをあて、この事実をメンバーの視点から検証していく。ナチスに翻弄され、何を感じ、どう選択し演奏を続けていたか。当時を知る証言者として96歳となったヴァイオリニストのJ・バスティアン、86歳のコントラバス奏者E・ハルトマンが語り部となり、封印されていた演奏家個々人の真実を明らかにしていく。本作は、過去を検証し理解するという意味から、2007年ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団125周年式典で上映された。
ディレクターズカット版公開によせて 〜エンリケ・サンチェス=ランチ監督
エンリケ・サンチェス=ランチ監督この特別編集版は、完全な記録映像と貴重な時代の証言者たちの確かな生きた言葉によって、より深く視野の広い映画となりました。そして更にナチス第三帝国のもたらした緊張を鋭く描き出すことができたのです。観客は、いつの時代もまた、この複雑なテーマに心をかき乱されるでしょう。もしかしたら、1つの問いが心の中を反復するかもしれません。「自分だったら、どうしただろうか。」
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指揮)
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー
(C)SV Bilderdienst
1886年ベルリン生まれ。ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団で指揮デビューし、後にライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団など常任指揮者を経て、世界的指揮者として活躍。戦後は、ナチスに協力した疑いで戦争犯罪の容疑をかけられるが裁判を経て、音楽家として復帰するも、1954年68歳で他界。今なお音楽史上に残る名指揮者。
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
1882年に設立し瞬く間にベルリンを代表するオーケストラとなる。J・ブラームスなど歴史に残る音楽家が指揮台にあがっている。フルトヴェングラー、カラヤン、アバドという伝説的な指揮者が常任指揮者の任につき、ラトルの今、その人気は世界各地に熱烈なファンを持つ。
Event Report
映画『帝国オーケストラ ディレクターズカット版』 監督が日本の著名人とパネルディスカッションで意見交換
10月28日(火)、ドイツ文化センター(東京・青山)にて
 11月1日(土)より 渋谷・ユーロスペースにて公開の『帝国オーケストラ ディレクターズカット版』のパネルディスカッション付試写会イベントを行いました。

 10月28日(火)のイベント当日は、本編上映後にパネルディスカッションを開催し、パネリストとして「帝国オーケストラ」監督のエンリケ・サンチェス=ランチ氏、ドイツ文学者の池内紀氏、ジャーナリストの江川紹子氏、音楽評論家の長木誠司氏が登壇し、ドイツ文化センター所長のウーヴェ・シュメルター氏の司会のもと、映画に登場するさまざまな思考材料をきっかけに、専門的な意見が交わされました。

写真左から:長木誠司氏、江川紹子氏、ウーヴェ・シュメルター氏、エンリケ・サンチェス=ランチ監督、池内紀氏
写真左から:長木誠司氏、江川紹子氏、ウーヴェ・シュメルター氏、エンリケ・サンチェス=ランチ監督、池内紀氏

 冒頭で監督は、なぜ今、ナチス政権時代のベルリン・フィルの映画を撮ったかということについて

 「オーケストラの調査の中で、ナチス時代の資料がまったくない事に気が付き、さらに調査を続けていくと当時のメンバーは2人健在であるとわかりましたが、高齢で、親族などの関係者を探すのに苦労しました。もっと早くにやっていればとも思いましたが事実を知る人が語るには60年間という時間が必要であったことを認識しました。」

と語りました。

 終盤には客席の中からも鋭い質問が飛び、参加した一般の観客や関係者にとっても、政治と芸術の関係を考える機会となりました。

『帝国オーケストラ ディレクターズカット版』初日舞台挨拶レポート!
エンリケ・サンチェス=ランチ監督が作品への思いを語る
11月1日(土)渋谷・ユーロスペースにて
エンリケ・サンチェス=ランチ監督
エンリケ・サンチェス=ランチ監督
 『帝国オーケストラ ディレクターズカット版』が11月1日、渋谷・ユーロスペースで初日を迎え、
12:00の回の上映終了後と14:15の回の上映前に来日中のエンリケ・サンチェス=ランチ監督が初日舞台挨拶を行いました。

 この映画は、監督の前作「ベルリン・フィルと子どもたち」の撮影中に、ベルリン・フィルのナチス時代の歴史を語れる2人の証人(当時のベルリン・フィルの楽団員)の存在を知ったことをきっかけに制作された作品です。
※前作、「ベルリン・フィルと子どもたち」は11月14日まで渋谷・ユーロスペースにてアンコール上映中です。

 監督は観客の皆さんに向かって、

 「今日は映画が日本で始めて皆さんにご覧いただけるばかりでなく、世界で始めてこのディレクターズカット版で皆さんにお届けできることを大変嬉しく思います。 皆さんにはこの映画を見て、当時ベルリン・フィルの団員であることで特権階級を得ていた彼らが悪かったのかどうかを判断して欲しいのではなく、「自分がこの時代に生きる彼らの立場であったらどうしただろうか」ということを考えて欲しいと思います。」

と語りました。

 12:00の回終了後の舞台挨拶では、映画を見たばかりのお客様からの質問を受け付けるコーナーもあり、 監督も日本の観客からの質問に興味深く耳を傾けていました。